薬剤科

医師募集

看護師募集

出張講演

薬剤科からのご挨拶

薬剤科は病院内の医薬品の管理、供給、情報提供を行うとともに、患者さんへの服薬指導などを行っています。特に入院患者さんへの安全な薬物治療へ力をいれており、入院から退院、そしてその後の薬物治療が円滑に行うことができるよう日常業務に取り組んでいます。1人でも多くの患者さんに安心してお薬を使用していただけるよう“薬物治療の責任者”として努めさせていただきます。

薬剤科 一同

薬剤科業務紹介

調剤業務

医師からの処方せんをもとに、お薬の正しい用法・用量、お薬の飲み合わせ(相互作用)を確認し、調剤を行っています。当院は電子カルテシステムが導入されていないため、処方せんだけでは分からない情報が多数あり、その点については病棟薬剤師が病棟内でカルテを確認してから調剤を行えるよう工夫を行っています(リンク:病棟業務参照)。また、入院患者さんについては一包化調剤を行っており、安全な薬物治療が行えるよう工夫をしています。外来患者さんについては院外処方せんを推奨しています(リンク:院外処方せんとは)。
平成30年度入院処方せん枚数:約1,160枚/月
平成30年度院外処方せん枚数:約1,870枚/月


注射剤調剤業務

入院患者さんの注射薬は注射処方せんに基づいて、患者さんごとにより取り揃えて病棟へ供給しています。その際に、投与速度や配合変化、光に対して不安定な薬剤などに関しては、病棟看護師へ注意が分かるように輸液ラベルへ注意点を印字して払い出しを行っています。
平成30年度入院注射処方せん枚数:約1,700枚/月


無菌調整業務

無菌調整のための無菌製剤室及び安全キャビネットを用いて、外来・入院患者さんの抗がん剤調整を行っています。近年の抗がん剤治療は非常に複雑化しています。投与前に主治医と患者さんにあった抗がん剤治療を検討し、患者さんに対して抗がん剤の投与スケジュールや副作用などを説明させていただいています。投与前には患者さんの体重や腎臓の働き、血液検査の結果などを確認してから調整を行い、より安全な薬物治療ができるよう努めています。

医薬品管理業務
医薬品や血液製剤の購入、在庫管理等を行っています。医薬品は各々の使用状況を考えながら、過不足がないように発注業務を毎日行っています。特に血液製剤は、ヒトの善意(献血)によって作られた製剤であるため、適切な在庫管理に努めています。

医薬品情報業務
院内に採用されている全ての医薬品に関する情報をITや製薬企業からのダイレクトメールなどによって収集し、必要に応じて医師や病院関係者へ伝達を行っています。また院内で発生した副作用に関する情報を収集し、医師等へフィードバックしています。特に重篤な副作用に関する事項については医薬品副作用被害救済制度(厚労省ページへリンク)について相談させていただきます。

病棟業務

薬剤管理指導業務
患者さんへ安心してお薬を服用していただくために、お薬の効果や服用方法、副作用、注意点について説明させていただきます。また、使用されたお薬の効果や副作用を確認し、医師等へその情報をフィードバックしています。
また、退院時には患者さんがご自宅へ帰った後も、安心してお薬を継続していただくための説明を行っています。必要に応じてご家族を交えてお話させていただいていますので、ご心配な点がありましたら、お気軽にお尋ね下さい。

薬物血中濃度解析業務
お薬の中には、血液中の薬物の濃度を測定し、より安全かつ有効に使用されるよう、使用量を調節しなければならないものがあります。そのようなお薬を使用されている患者さんに対して、血液検査を行い、その結果を解析して適切な投与量を医師へ提案しています。

当院薬剤科の病棟業務

入院から退院まで、安全な薬物治療を提供しています。

1.入院時に今まで服用していたお薬の確認
多くの患者さんは日頃からお薬を常用しています。当院のデータですが、平均5〜6剤のお薬を服用していました。入院時に今まで服用していたお薬の内容を薬剤師が確認し、その情報を医師や看護師へ情報提供することから患者さんの入院中の薬物治療が始まります。必要に応じて患者さんもしくはご家族へ今までの病歴等をお聞きしています。入院時の患者さんの状態、血液検査の結果などから入院中の患者さんへの適切な薬物治療を医師へ提案しています。

2.入院中の患者さんの経過観察と適切な薬物治療の提案
病棟薬剤師による薬剤管理指導、病棟内での医師や看護師とのカンファレンスや回診などから患者さんへの薬物治療が適切であるかどうかの確認を行っています。必要に応じて血液検査の依頼を行ったり、処方内容の変更を医師へ提案しています。退院を考える頃になると、退院後もその薬物治療が継続して行うことができるよう、お薬の内容を検討しています。

3.退院後の薬物治療の継続
お薬の治療は退院後も継続することがほとんどです。退院後の患者さんの生活の中にお薬が存在することになります。安心な薬物治療ができるよう、入院時から退院時まで薬剤師が関わらせていただいています。また、退院後の医療機関宛に当院で行った薬物治療について情報提供をさせていただいています。

チーム医療

薬剤師として多職種の中でその専門性を発揮した業務を行っています。

栄養サポートチーム(Nutrition Support Team:NST)
医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士、事務職員などで構成される栄養管理をサポートする医療チームです。1週間に1回、多職種で回診を行い、薬剤師は輸液内容の確認や服用しているお薬が栄養障害を引き起こす可能性をチェックしています。

褥瘡対策チーム(Pressure Ulcer Care Team:PUT )
医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、事務職員などで構成される褥瘡予防・治療を行う医療チームです。1週間に1回、多職種で回診を行い、薬剤師は創の状態を把握し、適切な薬物治療ができるよう創の管理を行っています。

感染対策チーム(Infection Control Team:ICT)
医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、放射線技師、事務職員などで構成される感染対策を行う医療チーム。1週間に1回、多職種で回診を行い、薬剤師は抗菌薬の使用状況の確認、処方提案などを行っています。

薬剤科業績

平成26年度

平成26年6月12日

第56回日本老年医学会学術集会 / 福岡国際会議場

『外来通院患者の服薬状況に関する検討』
 宮川哲也

平成26年7月6日

第7回新潟県在宅褥瘡セミナー / ときめいと

『褥瘡の治療 〜薬剤〜』
宮川哲也

平成26年8月29日〜30日

第16回日本褥瘡学会学術集会 / 名古屋国際会議場

『シンポジウム 褥瘡の適切な薬物療法を目指して』
 宮川哲也、野田康弘、大谷道輝、安田浩、磯貝善蔵
『褥瘡治療に関わる薬剤師の現状調査』
 宮川哲也

平成26年8月30日〜31日

第44回日本病院薬剤師会関東ブロック大会 / ソニックシティ

『食思不振患者に対するミルタザピンの食欲改善効果の検討』
 山田潤也、清水岳広、宮川哲也

平成27年1月17日

ケアカフェ「薬剤師とケアマネとの連携」 / 上越市民プラザ

『在宅へ向けた薬物療法支援〜病院薬剤師の取り組み〜』
 宮川哲也

平成27年2月12〜13日

第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会 / 神戸国際会議場

『薬物有害事象による栄養障害への薬剤師の取り組み』
 宮川哲也、山田潤也

平成27年2月21日

第1回外用療法研究会 / 星薬科大学

『薬剤師による褥瘡医療への参画の実態』
 宮川哲也

平成27年3月7日

第9回新潟NSTフォーラム / 朱鷺メッセ

『薬物有害事象による栄養障害への薬剤師の取り組み』
 宮川哲也

平成27年度

平成27年4月22日

上越薬剤師会学術講演会 / 上越市民プラザ

『薬剤師の視点で行う褥瘡局所治療』
 宮川哲也

平成27年5月16日

基礎から学べる輸液・栄養療法研究会 / ワークパル上越

『食欲不振患者に対するミルタザピンの食欲改善効果の検討』
 山田潤也

平成27年8月28〜29日

第17回日本褥瘡学会 / 仙台国際センター

『看護師によって使用する外用剤・ドレッシング材の量はどれくらい異なるのか 〜適切な薬物治療に向けて〜』
 宮川哲也、渡邊正子、石橋敏光

平成27年11月15日

薬剤師のための周術期セミナー / ホテルラングウッド上越

『当院における医薬品情報を活用した周術期患者への取り組み』
 宮川哲也

平成27年11月21〜23日

第25回日本医療薬学会 / パシフィコ横浜

『上越地域医療センター病院における高齢者に対して慎重な投与を要する薬物のリスト該当薬物の現状調査』
 宮川哲也、山田潤也、清水岳広

平成28年2月21日

第2回外用療法研究会 / 名城大学

『パネルディスカッション 褥瘡と鑑別のしづらい皮膚疾患とその治療』
 宮川哲也、森川拓、川崎美紀、永田実、長谷川雅子、磯貝善蔵

平成28年度

平成28年9月2〜3日

第18回日本褥瘡学会 / 京都国際会館

『シンポジウム 高齢者のトータルサポート 〜スキンテア・栄養・排泄・薬物療法〜』
 宮川哲也、紺家千津子、大浦紀彦、山中英治、市川佳映、宮川哲也
『看護師によって使用する外用剤・ドレッシング材の量はどれくらい異なるのか?〜使用量統一へ向けた模索〜』
 宮川哲也、渡邊正子、石橋敏光

平成28年9月17日〜19日

第26回日本医療薬学会 / 京都国際会館

『シンポジウム 薬剤師が実践する褥瘡の外用療法』
 宮川哲也、松村由美、古田勝経、野田康弘、庄司理恵、長谷川雅子
『シンポジウム ポリファーマシーを巡る問題点と着地点 〜多職種で考えるポリファーマシー〜』
 宮川哲也、武藤浩司、木村丈司、別所千枝、林宏行、田貝泉、矢吹拓、増田修三
『薬剤管理サマリーを使用したシームレスな地域医療連携への取り組み〜アンケート調査から見えたこと〜』
 山田潤也、吉川舞、清水岳広、宮川哲也

平成28年10月20日〜21日

第55回自治体病院学会 / 富山県民会館

『薬物有害事象による入院のリスク調査』
 清水岳広、吉川舞、山田潤也、宮川哲也

平成28年11月13日

第51回病院薬学研修会 / 新潟ユニゾンプラザ

『診療報酬に準拠した中小 ・療養病床における薬剤師業務の検討』
 宮川哲也、岡村正夫、佐藤則泰、長井一彦

平成29年2月23日〜24日

第32回日本静脈経腸栄養学会 / 岡山シンフォニーホール

『パネルディスカッション 慢性期病棟・高齢者施設における栄養ケアの問題点と工夫』
 宮川哲也、平和代、大原寛之、廣瀬明子

平成29年度

平成29年11月3日〜5日

第27回日本医療薬学会 / 幕張メッセ

『シンポジウム 地域包括ケアシステムの中で目指す病院薬剤師のカタチ 〜へき地・在宅・地域医療に病院薬剤師力を結集する〜』
 宮川哲也、岸本真、荒川隆之、辻井聡容、宮川哲也、別所千枝、樋島学、佐藤賢治

平成29年8月26日〜27日

第47回日本病院薬剤師会関東ブロック大会 / ベイシア文化ホール

『回復期病院入院患者は薬の管理がどう変化するか?〜入院前と退院後の状況調査〜』
 清水岳広、吉川舞、山田潤也、宮川哲也

平成29年10月22日

第19回日本骨粗鬆症学会 / 大阪国際会議場

『転倒骨折患者における睡眠薬・抗不安薬処方状況』
 山田潤也

平成30年度

平成30年8月25日

第48回日本病院薬剤師会関東ブロック大会 / 栃木県総合文化センター

『シンポジウム 中小病院で活かす専門性』
 宮川哲也、樋島学、佐村優、金井紀仁
『酸化マグネシウム製剤と胃酸分泌抑制薬の併用における臨床的効果の検討』
 吉川舞、清水岳広、山田潤也、宮川哲也

平成30年11月25日

第28回日本医療薬学会年会 / 神戸コンベンションセンター

『内服薬剤数と服薬回数の変化が回復期リハビリテーション病棟退院後の自己管理継続率に及ぼす影響』
 山田潤也、吉川舞、清水岳広、宮川哲也

平成31年2月14日〜15日

第34回日本静脈経腸栄養学会 / グランドプリンスホテル新高輪

『栄養状態とポリファーマシーに関する検討』
 宮川哲也、山田潤也

論文・雑誌投稿等

宮川哲也:褥瘡はチーム医療で〜薬剤師のできること〜,病院薬剤師業務推進実例集A(一般社団法人日本病院薬剤師会 監),p108-110,2011
 
宮川哲也:専門薬剤師Up-to-Date Information 褥瘡 褥瘡はチーム医療 薬剤師ができること,月刊薬事,Vol53,No3,p410,2011.3
 
宮川哲也:東日本大震災 医療支援の経験と今後への提言(後編)】 薬剤師 東日本大震災における支援活動 薬剤師のできること,全国自治体病院協議会雑誌,Vol50,No12,p1872-1874,2011.12
 
宮川哲也:薬剤師による適切な薬物療法支援により治癒促進した症例,月間薬事,Vol54,No4,p632,2012.4
 
宮川哲也:今求められているNSTと薬剤師の役割 中小病院におけるNST薬剤師の役割,薬事新報,2757号,p9-13,2012.10
 
古田勝経,溝神文博,宮川哲也,森川 拓,永田 治,永田 実,福澤悦子,油座マミ,櫻井淳二,庄司理恵,藤井 聡:医師・薬剤師・看護師による褥瘡チーム医療の経済的側面に関する考察,日本医療・病院管理学会誌50(3):199-207,2013.
 
宮川哲也、溝神文博、古田勝経:褥瘡治療に関わる薬剤師の現状調査,日本褥瘡学会誌 18(1):30-35,2016.
 
宮川哲也:患者の生活を考慮した病院薬剤師業務,病院薬剤師業務推進実例集D(一般社団法人日本病院薬剤師会 監),p194-197,2017
 
宮川哲也,渡邉正子,古賀昭夫,石橋敏光:褥瘡局所治療薬の使用量の適正化へ向けた取り組み,日本褥瘡学会誌 20(2):125-129,2018.

院外処方せんについて

当院では厚生労働省の方針に則り、外来患者さんへは院外処方せんを発行しています。

医薬分業とは?(日本薬剤師会HPより)
医師の診察を受けたあとに、病院・診療所でお薬のかわりに処方せんが渡されます。これが「医薬分業」です。
 処方せんにはお薬の名前や種類、量、使い方が書かれています。 この処方せんを街の保険薬局にもっていくと、薬剤師が薬の量や飲み合わせ等を確認の上、調剤します。患者さんには、処方せんと引換えにお薬が渡されます。
 医療の高度化とともに機能分化が進み、現在の医療には様々な専門分野があります。 それぞれの専門家がチームワークを組み、協力し合うことでよりよい医療の提供が図られています。
 医薬分業も、医師と薬剤師が協力してお薬をより安全に使っていただくための制度です。
 
Q&A日本薬剤師会HP

院外処方せんで注意すること
院外処方せんの有効期限は、法律により発行日を含めて4日間と定められています。自宅にお薬が残っている場合でも、この期限内に院外処方せんを保険薬局へお持ちになり、お薬をお受け取りください。院外処方せんを紛失すると保険薬局でお薬をお渡しすることができません。
院外処方せんを紛失したり、有効期限を過ぎたため、院外処方せんを再発行する場合は、保険適用が出来ませんので、診察料や処方せん料等の全額を自費でお支払いいただくことになりますのご注意ください。

後発医薬品(ジェネリック医薬品)について
後発医薬品とは新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に発売される、先発医薬品と同じ有効成分、同じ効能・効果をもつ医薬品のことです。後発医薬品は先発医薬品と比べて開発費が抑えられていますので、安価な薬剤です。後発医薬品が発売されるためには、日本で定められた一定の品質試験の基準をクリアしたものになりますので、効き目や安全性は先発品と同等です。当院で使用しているお薬の中にも、後発医薬品が含まれています。ご不明な点などがありましたら、薬剤師へご相談下さい。

ジェネリック医薬品Q&A 厚生労働省

薬袋について

薬の袋(薬袋:「やくたい」と読みます)には,薬ののみ方や使い方など、いろいろな情報が書かれています。薬の袋に書いてあることがらと、その読み方を解説します。

薬の袋の番号
薬の袋が全部でいくつあるか,その袋が何番目の袋であるかを表しています。例えば,「1/5」ならば,薬の袋は全部で5枚あり,そのうちの1番目の袋です。何番目の袋かというのは便宜上表示しているもので,その番号自体に意味はありません。また,薬の袋の枚数には,シップや水薬などに使われているラベルの数も含まれます。
 
処方された日付
お薬が処方された日付を示しています。毎月お薬をもらっていると、袋が重複することがあります。特に新しいお薬へ変わるなどの医師や薬剤師からの説明がなければ、古いものから服用してください。
 
患者さんの氏名
患者さんのお名前を示しています。お薬を受け取られましたら、必ずお名前を確認してください。
 
1日に服用する回数
1日に何回お薬を服用するかを記載しています。
 
服用する時間
お薬をいつ服用するか記載しています。詳細はのみぐすりの飲み方(リンク)を参照してください。
 
1回に飲む薬の数
1回に服用するお薬の数を記載しています。必ず数を確認して服用してください。
 
お薬が処方された日数
お薬が処方された日数を記載しています。
 
通し番号
薬の袋の印刷のミス(汚れやかすれ)などが起きた場合,再印刷のために薬剤師が便宜的に利用するものです。

のみぐすりの飲み方

◆食後にお飲み下さい
食事が終って30分以内にのんでください。30分経過してから服用するという意味ではありません。
 
◆食前にお飲み下さい 
食事の15分〜30分ぐらい前にのんでください。
 
◆食後2時間後にお飲み下さい 
食事が終わってから2時間ぐらい後にのんでください。食間ともいいます。
 
◆食直前にお飲み下さい 
食事の直前(約5分以内)にのんでください。
 
◆食直後にお飲み下さい 
食事がすんだらすぐにのんでください。
 
◆何時間おきにお飲み下さい
6時間おき,8時間おきなど,指示された時間を守ってのんでください。これは,体の中の薬の量(血中濃度:けっちゅうのうど)を一定にするためです。
 
◆起床時にお飲み下さい 
朝起きたとき、お水以外の食べ物や飲み物をとる前にのんでください。
 
◆ねる前にお飲み下さい 
ねる前にのんでください。
 
◆とんぷく 
「とんぷく」とは,症状があるときや,医師に指示されたにときだけのむのみ方です。熱があるとき,痛いとき,便秘のときなどです。それぞれの薬によってのむ時が違います。

お薬の飲み方でよくある質問

Q1 お薬を飲み忘れてしまいました。どうしたらいいですか?
基本的には、飲み忘れに気がついた時点で飲んで下さい。気付いた時間が、次の服用時間に近い場合は、1回分はとばして、服用してください。
2回分まとめて服用してはいけません。
ただし、疾患やお薬によって対処方法が異なる場合があります。ご不明な点がありましたら、医師または薬剤師にご相談ください。
 
Q2 お薬の正しい飲み方を教えてください。
錠剤・カプセル
錠剤・カプセルを包装から取り出し、コップ一杯程度の水または白湯で服用して下さい。
水なしで服用すると、お薬が食道粘膜にくっついて、そこで溶け出してしまい、食道炎や食道潰瘍になることがあります。
また、服用する際に錠剤を噛み砕いたりカプセルを開けると、お薬の作用に影響することもあるので、そのまま服用してください。
※口腔内崩壊錠
病気や加齢のために錠剤やカプセルを服用することが難しい患者さんが増えています。そのような患者さんのために、お薬を口のなかにいれるとすぐに崩壊する口腔内崩壊錠というものも使われることがあります。これは水がなくても服用することができ、唾液とともに飲み込むお薬です。
 
粉薬
少量の水で口の中を潤した後、粉薬を口に含み、コップ1杯の水または白湯で服用してください。
飲みにくい時はオブラート等に包んで服用しても差し支えありません。
また、お薬の中には、水または白湯以外で服用すると、苦味が増したりするものがありますのでお気をつけください。
 
貼付薬
貼り薬です。心臓のお薬や喘息のお薬、痛み止めなど多くのものが使用されています。シールの部分を剥がして、胸などに貼るお薬です。貼る場所はお薬により様々ですので、薬剤師へ確認してください。剥がれたときの対処方法もお薬によって異なりますので、正しい使い方をご説明させていただきますので、いつでもご相談下さい。
 
坐薬
まず、1個を切り離し、アルミシートやプラスチックなどの包装を両手で左右に引き剥がし中身を取り出します。
坐薬をつまみ、とがった方から肛門内に深く挿入し10秒程度おさえてください。
坐薬の多くは体温で溶けるようになっています。冷蔵庫で保管するものが多いですので、注意してください。
 
点眼薬
指で下まぶたを下にひっぱり、容器の先が目などに触れないように1〜2滴をさして、静かに目を閉じます。
2種類以上の点眼薬が出た場合、特に説明がなければどの点眼薬から使用しても構いませんが、5分以上間隔をあけて点眼してください。
コンタクトレンズを使用されている方は、必ずはずしてからお使いください。再度コンタクトレンズを装着される場合は、しばらく時間をあけてください。
 
その他
吸入薬、水薬、点鼻薬、注射薬、塗り薬など様々なお薬があります。それぞれ注意しなければならない点があります。初めてお使いになるときにはご説明させていただきます。日頃でもご不明な点がありましたらご相談下さい。
 
Q3 コーヒーやお茶でお薬を飲んでも大丈夫ですか?
コーヒーやお茶には、カフェインが含まれています。
薬の種類によっては、カフェインによって、お薬の作用が増強あるいは減弱されるものがあり、副作用をおこしたり、薬が効かなくなってしまうなど悪影響がある場合があります。
また、アルコールやジュース、牛乳などでも効果が強くなるお薬がありますので、できるだけコップ一杯程度の水または白湯で服用して下さい。
 
Q4 家族が同じような症状です。私がもらったお薬を飲ませても大丈夫ですか?
処方されたお薬は、あなたの症状を中心に病歴、薬歴、副作用歴などを加味し、医師が総合的に判断した、あなただけのお薬です。
ご家族が同じような症状であっても、その人の体質やアレルギーの有無などで重大な副作用がおこる可能性もありますので、あなたのお薬をご家族に飲ませることは避け、医師の診察を受けてください。
 
Q5 食事をしなかったときにはお薬を飲まなくてもよいですか?
食後(リンク)に服用するお薬は、原則として食事をしないときでもお薬を服用してかまいません。中には食事を行わないと胃腸障害などの副作用が表れやすいものがありますので、薬剤師へご相談下さい。食直後(リンク)に服用するお薬は食事がおなかの中にないと効果が変わる可能性がありますので、患者さんで判断せずに薬剤師へご相談下さい。
 
Q6 以前の薬が残っているのだが、使用してもよいですか?
薬はデリケートなものです.保存状態で,品質が大きく変わります.また,処方されたときの症状と現在の症状が同じとは限りません。医師または薬剤師にご相談下さい。

薬手帳について

 いつ、どこで、どんなお薬を処方してもらったかを記録しておく手帳のことです。
複数の医療機関を受診する時や、転居した時など、『お薬手帳』を見せるだけで、あなたお薬のことをわかってもらえます。
 お薬はその種類によって一緒に服用してはいけないお薬や検査や治療の時には服用してはいけないお薬など様々な注意点があるものがあります。
 災害、事故、旅先での容体の急変など、緊急の場合にも医師の判断に役立ちます。常に携帯しておきましょう。

入院される患者さんへ

 多くの患者さんはお薬をすでに服用している状態で入院してこられます。私たち薬剤科は入院される患者さんが、今まで飲まれていたお薬の内容を確認し、医師とともに入院中のお薬の内容を検討しています。入院される際には、『お薬手帳』をご持参下さい。
 また、入院時には今までのお薬の内容やご病気の内容を薬剤師からもお聞かせいただく場合があります。より良い治療を行うためにご協力をお願いします。