◎2005年/富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部 卒業
日本麻酔科学会指導医/専門医、日本区域麻酔学会認定医、日本老年麻酔学会認定医、臨床研修指導医
急性期の現場から地域医療へ新たな分野へ踏み出す
落ち着いて働ける環境に注目し、2018年4月に同院に入職したのが川﨑政紀氏だ。同氏は麻酔科医として富山県の救急指定病院に勤務していたが、自身のワークライフバランスを考え、働き方を変えていくことを模索。その結果、同院への入職を決めた。
「それまでは24時間365日、手術に備えて待機するという状況が続いていました。家族と旅行に出かけても、呼び出しを受けることもしばしば。心身ともに疲弊してきましたし、家族に対しても申し訳ないという気持ちが強くなりました。そこで落ち着いて医療に取り組める環境を探していたところ、当院を知り、地域医療という新たな分野に挑戦しようという気持ちに傾きました」
同院への入職にあたり、総合診療を学べるということも大きな魅力だったと語る川崎氏。
「これまで急性期医療に携わってきましたが、同じ病態であっても、患者層が異なるため、対応に違いが出ると感じました(寝たきりの方や超高齢者が多く、積極的治療を望まれない場合があるため)。たとえば、通常は中心静脈路を確保して輸液や薬剤投与を行う病態でも、皮下輸液だけを選択することがあります(いわゆる看取りの方針)。地域医療においては、疾患だけを診てそれに対応するのではなく、患者さんと御家族の希望に沿った医療が必要だということを、あらためて実感することができました。これまで、麻酔科医として基本的な内科の知識は持っていましたが、さらに深く広く学べる機会がここにはあると感じました。総合診療を専門としている古賀院長は、非常に気さくでコミュニケーションが取りやすい方ですので、今後さらに知識や技術を吸収していきたいと考えています」
北陸新幹線利用で実は身近オフを存分に楽しめる環境
同氏の課題であったワークライフバランスも同院への入職で大いに改善された。
「まず待機がないというのは大きいですね。ファーストコールは当直医に行きますし、土曜、日曜は非常勤医が担当する体制ですので、メリハリをつけて仕事をすることができます。家族サービスもできるようになりました。診療に慣れた医師のほとんどは、午後6時には帰宅しています。私のようにワークライフバランスを考える医師にとっては、魅力的な環境ではないでしょうか。現在も当院で行われている手術に関して、麻酔科医として関わっていますが、今後さらにペインクリニックや緩和ケアの分野でも、培ってきた経験を活かしていきたいと考えています」
中学時代から続けているテニスが趣味。つい先日も地元の大会に出場し、優勝したという。
「北陸新幹線を使えば、上越妙高は住まいのある富山からもあっという間というアクセスの良さも決め手のひとつでした。この地域は、春は夜桜で有名な高田公園を始めとして桜が街中で美しく、夏は近くで海水浴やキャンプが楽しめます。もちろん冬はスキーなどのウィンタースポーツが盛んですし、温泉も身近。魚やお酒もおいしく、オフの時間を存分に満喫できる環境です」
見学に来てもらえれば、自身の口から同院でのワークライフバランスについて、またこの地域の魅力について伝えたいという川崎氏。見学に関わる交通費の支給もあるので、実際に現場で働く医師から生の声も聞いてみてはどうだろう。